澪は水脈(みお)、水脈のしるべを澪標(みおつくし)と呼ぶが、
長い棒の先に魚の尾の形に木を組んだそれは、航路の安全のために欠かせない。
水都大坂に暮らす者には馴染み深いものだった。
「みをつくし」は「身を尽くし」なのだ。
料理を我が道と決めたからには、さらに身を尽くして精進しよう。
そういういきかたをすることこそが、澪、という名前を与えてくれた、
今は亡き両親の思いに添うように思えてならなかった。(本文から引用)
澪標は川の河口などに港が開かれている場合、土砂の堆積により浅くて舟の航行が不可能な場所が多いため、比較的深く舟の航行可能な場所との境界に並べて設置され、航路を示した。(wiki)
・・・「くし」は漢字で「串」、即ち「杭」の意味です。「つ」は、「~の」という意味の格助詞で、
古典でよく用いられています。(天つ風、沖つ白波)
よって、「みおつくし」は「水路の杭」という意味になります。
「みおつくし」は「みをつくし」とも書かれ、古歌では「身を尽くす」という意味で、
掛詞として用いられています。
侘びぬれば 今はた同じ 難波なる
みをつくしても 逢はむとぞ思ふ
みをつくし 恋ふるしるしに ここまでも
めぐり逢ひける 縁は深しな
(みおつくし四方山話)
香の一つ。香味は少し、辛く苦い。
こういうダブルミーニングの単語の訳って難しいですよね~・・・
Keesさんさすが^^
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